染料としての柿渋 柿渋染め

柿渋が染料として利用された歴史は古く、特に庶民の衣類を染色することに利用されていました。
今では工業生産的に使用されることは無く、一部の手工芸作家の手によって、
暖簾、タペストリーなどの柿渋独特の色合いの世界が作り上げられている。
又、最近では趣味で柿渋染を楽しむ人も増えつつあり、
更に、カバン・帽子・日傘・Tシャツなどの実用品・ファッション的な物にまで使用され始めています。

自然色倶楽部ではカジュアルな世界に柿渋染めを広めていきたいと考えております。
又、小規模な工業生産的な染色にもチャレンジしています。

柿渋の染色方法は一般の染色とは異なり、温度を上げたりする必要はありません。
柿渋液に」浸すか、又は刷毛で塗る方法が一般的です。


1)刷毛で染める柿渋染め

①柿渋液をポリ容器などに移して下さい

柿渋液は必要な量だけを容器に移して下さい。
柿渋は鉄分に反応しますので、鉄製品は避けて下さい。
出来るだけムラ無く染めたい方は柿渋を水で2~3倍に薄めて、染色回数を増やして下さい。

②柿渋を刷毛で塗って下さい

予め、下にビニールシートなどを敷いて下さい。
刷毛の描き方や重ね染で色々な柄もできます。
乾燥しない間に一回の染色を全て終えて下さい。
途中で一旦中止し乾燥後に再び染色しますと、その部分がムラになりますので、一旦染色を始めたら最後まで行って下さい。

③乾燥(日に当てる)

柿渋染のポイントが乾燥です。
染色は比較的簡単ですが、乾燥によってどうしてもムラができてしまいます。
濡れた状態で直射日光に当てますとムラになり易いので、陰干しの上で乾燥してから日に当てるようにして下さい。
又、生地が緩んでいるとムラになりますので、ピンと張った状態で干して下さい。
ピンで挟んだところが発色し難いので注意して下さい。

④水洗い
水洗いすることにより発色を促しますし、風合いを若干柔らかくなりますので、出来るだけ水洗いして下さい。

⑤色出し ③④⑤の繰り返し

柿渋は回数を重ねるごとに色が濃くなります。
状況を見ながら好みの色合いにして下さい。

⑥仕上げ・媒染・色止め

基本的には柿渋染は色止めとしての媒染は行う必要はありませんが、
急速な色の変化を押さえる為に弱アルカリ処理を行う場合があります。
尚、アルカリが強いと色が変わりますので、注意して下さい。
詳しくは媒染のページでどうぞ

柿渋浸し染め
刷毛染めと共通する部分は省略します。

①柿渋液を容器に移す

染める物に応じた大きさの容器を選び柿渋を移して下さい。

②染色

浸し染めの場合には水で2~3倍に薄めて使用されることをお勧めします。
水で薄めますと一回当たりの発色は薄くなりますので、その分だけ染色回数を増やして下さい。
その方が比較的ムラが少なく染色できます。

③乾燥・日に当てる

生地の場合には絞った後がシワになり易いので十分に伸ばしてピンと張った状態で干して下さい。
逆に初心者の方にはムラ染め・シワ染めをお勧めします。
糸染めの場合にはカセの内と外で乾燥ムラが出来ますので
適時裏返して乾燥させて下さい。

④水洗い

十分に水洗いを行って下さい。

⑤仕上げ・媒染・色止


柿渋染と媒染剤

一般的な草木染めと異なり、基本的に柿渋は媒染剤なしで染色することが出来ます。
又、染着性も良いので色止めも必要ありません。
但し、急速な酸化による発色を防ぐ意味で、ソーダ灰等で、弱アルカリ処理を行う場合もあります。
以下に媒染について簡単に説明します。

代表的な媒染剤

①鉄(木搾酸鉄・二硫化参鉄)
柿渋は鉄に反応して黒く変化します。
その性質を利用して色の変化が楽しめます。
柿渋染の濃度と媒染剤の濃度によって、灰色からダークブラウン・黒色までを表現できます。

②チタン
柿渋はチタンに反応すると黄色からオレンジ系の色合いに変化します。

③ソーダ灰
柿渋はソーダ灰の濃度により色合いが変化します。
後処理として使用する場合には余り濃度を上げにように注意する必要があります。
又、この性質を利用すれば、色の変化が楽しめます。

その他、草木染めで媒染剤として使用される、銅・アルミ等には殆ど反応を示しません。

媒染方法

柿渋の媒染方法は、一般の草木染めと異なり最後の仕上げの段階で使用します。
勿論、途中媒染して色の変化を出してから、更に上から柿渋染を行えば、又独特の色合いになる場合もあります。
又、媒染剤の組み合わせでも思わぬ色合いを経験することが出来ますので、色々と試されても面白いかと思います。
まだまだ研究されていない部分が多いですので、思わぬ物に反応して変わった色合いになることも考えられますので、色々と試してみても面白いと思います。


                               柿渋染めの注意点

染色時に他の衣服・紙・畳・木などに付きますと落ちませんので注意して下さい。
直ぐに水洗いを行って下さい。
一旦乾燥してしましますと落ちません。

染色後の注意点

柿渋染めは風合いが硬くなるのが特徴ですが、硬い風合いが気になる方は水洗いを多くするか、
生地を手揉みすれば比較的柔らかくなります。
又、市販の柔軟材を使用しても柔らかくなります。

その他お問い合わせ下さい。

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